必殺からくり人

必殺シリーズ第8弾で、シリーズ初の13回(1クール)作品。
天保の時代を背景に、元島抜け仲間である「からくり人」たちが、法では裁けない悪人を倒すというのが大体のストーリー。
有名な「必殺仕置人」での主人公達はアウトローであり、どちらかというと金目当てで動いていたりするが、「からくり人」達は明らかに「正義」の側であり、時には頼み料無しで動いたりする。
「殺し」が目的では無い事も多く、仕事の遂行上偶発的に「殺し」をする回が多い。
また、彼らは流刑にされた八丈島から、嵐の夜に小さな船で死ぬ様な思いをして島抜けを果たした仲で、おそらく必殺シリーズ中最もチームワークが良い。

映像的には、演出上各回に必ず1シーンは現代(昭和)のシーンが入るのが面白い。
史実や実在の人物に絡んだストーリーも特徴であり、歴史上の有名な事件の影には「からくり人」の活躍があったという筋立てになっている。
また、必殺シリーズには珍しく「曇り一味」というレギュラーの敵組織が存在し、最終回は「花乃屋vs曇り組」の大バトルで幕を閉じる。

キャスト
花乃屋仇吉(山田五十鈴)
深川で芸者置屋「花乃屋」を営む。
1話で殺された壺屋蘭兵衛の後を次ぎ、「からくり人」の元締めとなる。
三味線のバチで相手の喉を斬ったり、投げつけて殺す等の技を持つ。

八尺の籐兵衛(芦屋雁之助)
「花乃屋」の番頭で怪力が武器。
家の柱に張り手をかまして大地震を起こしたり(笑)、帯で首をしめてそのまま骨をへし折ったりする。

仕掛けの天平(森田健作)
花火職人で、実は仇吉の息子だそうだが、本人は知らなかったらしい。
小型の花火を相手の口に放り込み、体内で爆発させる。

八寸のへろ松(間 寛平)
籐兵衛の息子で、かなり頭が弱く、一応諜報担当だが、余り役に立たない。
間寛平すげー若い(笑)

花乃屋とんぼ(ジュディ・オング)
仇吉の娘(つまり天平とは兄妹)で、読唇術を身につけている。
天平を好いていたらしいが、最後まで兄妹である事は知らされなかった。

夢屋時次郎(緒方 拳)
枕売り。波の音がしたり、鈴虫の音がしたりする「からくり枕」を売る。
それでも眠れない人には眠り薬を与えたり、女の人が相手なら夜のお相手も努めたりする。
枕造りに使う鉄製のヘラで相手の喉を斬ったり急所を刺したりする。
このヒトの枕売りの口上「ねぇ〜むれぬ よぉ〜るはァ〜、なぁ〜がくぅてぇ〜つらぁ〜い」は、1度聞いたら耳から離れなくて困る(笑)。



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